Skip to main content
ブログ一覧に戻る
非エンジニアAI開発個人開発iOSアプリClaudeスタートアップ

コード経験ゼロから90日でiOSアプリを出した全記録

非エンジニア、ビジネスサイドの会社員が、AIを開発チームとしてWebアプリとiOSアプリを90日で作った。月額コスト5万円、テスト1,097件、29人獲得、7人課金。

7分で読める

コード経験ゼロから90日でiOSアプリを出した全記録

転職サイトを半年眺めて、何も始められなかった。

Pythonの本を3冊買った。全部積読。動画講座を2つ買った。3章で止まった。道筋がなかっただけだ。何を、どの順番で、どこまでやればいいかが見えていなかった。

で、誰も作ってくれないから自分で作ることにした。Navilyという学習アプリ。対話に答えるだけで、自分専用のロードマップと教材が生成される。

この記事は、非エンジニアのビジネスサイドの会社員がそれを1人+AIで作り、起業しようとしている過程の全記録だ。git履歴と請求書ベースの事実だけで構成している。


5つの質問に答えると、ゴールから逆算した学習ロードマップが生成される。各チャプターの教材もAIがその場で書き下ろす。1チャプター15〜30分。

既存の動画講座を「おすすめ」するサービスとは構造が違う。教材そのものをAIが生成する。ここが差別化ポイント——だが、競合が同じことを始めたら防御壁は薄い。それはわかっている。


なぜ作ったのか

キャリアチェンジしたかった。でも「何を学べばいいか」がわからなかった。「Python 独学 ロードマップ」で検索すると記事が100件出てきて余計に混乱する。何も始められないまま半年が経った。

何を、どの順番で、どこまでやればいいか。これが見えた瞬間に人は動く。見えないから動けないだけだ。

前職でDX推進を任されたとき、40代の上司が会議後にこっそり聞いてきた。「APIって何?」。あの人は聞けただけ偉い。年齢も立場も関係なく「ここから始めればいい」と示してくれるものが必要だと思った。AIならいける。


技術選定——月5万円で動くSaaS

29名のユーザーがいる時点でのインフラコスト、月約5万円。内訳はすべて請求書ベースの実数。

  • Supabase Pro(DB・認証): $25
  • Vercel Pro(ホスティング): $20
  • Claude API(教材生成+チャット): 約1.5万円
  • Gemini API(画像生成): 無料枠内
  • Resend(メール): 無料枠内
  • Stripe(決済): 売上の3.6%
  • ドメイン: 約150円/月

フロントはNext.js 15、UIはTailwind + shadcn/ui。技術選定の基準はひとつだけ。「1人で運用できるかどうか」。かっこいい構成より、自分が壊さない構成を選んだ。


3大課題と、3週間の無駄

90日で30以上の機能を実装した。ユーザーに聞いたら、本当に必要だったのは3つだけだった。AIヒアリング→ロードマップ生成、AI教材、進捗管理。

3D本棚に2週間。ナレッジグラフに1週間。合計3週間を「あったら便利」に溶かした。

「あったら便利」と「なくなったら困る」はまったく違う。

初回ログインに2日かかった。 SupabaseとNext.jsの認証フローを繋ぐだけで丸2日。最終的にはSupabaseの公式Exampleのgit履歴を遡って、初期設定の漏れを見つけた。

教材生成に8分かかっていた。 SSE(Server-Sent Events)でストリーミング化して5〜7秒に短縮した。体感が全く変わった。

3D本棚に2週間使った。 Three.jsで回転する本棚を作った。ユーザーの反応は「で、教材はどこから読むの?」。


数字で見る90日

  • コミット: 1,000+
  • テスト: 1,097件(全パス)
  • ユーザー: 29名
  • 課金ユーザー: 7名
  • 月額コスト: 約5万円
  • 自分の報酬: 0円
  • DB migration: 162本

非エンジニアに必要だった5つのこと

技術力の再定義

「プログラミングができる」の定義が変わった。文法を暗記することではない。「何を作りたいかを言語化して、AIに正確に伝えて、出力を検証する」こと。設計書を書く力、仕様を言葉にする力の方がコーディングスキルより効いた。

休んで戻る

大事なのは「休んでも戻ってくる」こと。3日休んで4日目に再開するのが一番難しい。Gitのコミットログが「連続記録」になっていて、途切れたくないという小さな動機がエンジンになった。

作らない判断

AIは頼めば何でも作る。作れてしまうことが罠になる。「これは本当にユーザーが必要としているのか」を問い続けること。答えは大抵「ユーザーに聞け」で、聞いてみると驚くほどシンプルな要望が返ってくる。

AIをパートナーとして使う

AIには「情報の整理」と「コードの下書き」を任せて、「設計判断」と「ユーザー理解」は自分がやる。 この分業が安定したのは開発2カ月目あたりからだった。

作りたいものがあること

これが全部の土台だ。技術力が不足していても、「これを存在させたい」という明確な動機があれば、足りない部分は調べるし、エラーとも格闘できる。


これからの話

2026年8月に法人登記する。「なくなったら困りますか?」の問いに、何人が「困る」と答えるか。

大きいことはまだ言えない。29人。報酬0円。でもインタビューで「こういうのが欲しかった」と言われた瞬間の感触は、たぶん間違っていないと信じている。

全過程はXで出している。→ @ai_in_reallife

Navilyを試してみたい人は: → navilyai.com


非エンジニアで、何かを作りたいと思っている人がもしいたら。90日前の自分に「おまえ、iOSアプリ出すよ」と言っても信じなかっただろう。でもやった。能力があったからではなく、作りたいものがあったからだ。

あなたが作りたいものは、何だろう。


開発スタック

  • Web: Next.js 15 / Tailwind CSS / shadcn/ui / Supabase / Vercel / Stripe
  • iOS: Swift 6 / SwiftUI
  • AI: Claude Sonnet (Anthropic) / Gemini (Google)
  • テスト: 1,097件 / GitHub Actions
Navily

りっきー

Navily — AI Coach

あなたのビジョンを形にしよう

Navilyは対話であなたのゴールを見つけ、専用のロードマップと教材を作り、毎日伴走します。

無料で始める